【天野ひかる】あるいは(映画がもたらす予期せぬ奇跡) vol.7『市子』

こんにちは ~
ARCANA PROJECT の天野ひかるです^_^

ついに映画1000本目を達成したんです！

長い道のりでした（ ｉ _ ｉ ）

まだまだ映画ファンとしては小さな一歩ですが、
今はこうしてコラムも書かせていただいているので
前より、自分は映画ファンです‼︎と声を大にして言えます!

何であっても1000まで続けられるのって
すごいことだなぁと我ながらに思っていて

みなさんは何かの1000本目って覚えていますか？

ライブだったり、漫画やアニメ
記録していると達成感もあるので
改めて数えて見るのも良きですよ🌕

今回は天野ひかるの1000本目に見た映画をご紹介します！

「市子」　(2023)

＜予告編＞

＜あらすじ＞
市子は、3年間一緒に暮らしてきた恋人の長谷川からプロポーズを受けた翌日に、忽然と姿を消す。 長谷川は市子の居場所を探す中で、彼女の人生にまつわるさまざまな事実を知ることとなる。市子の人生を狂わせた悲しき宿命とは…

監督を務めたのは戸田彬弘

原作は、監督が主宰する劇団チーズtheater 旗揚げ公演作品でもあり、サンモールスタジオ選定賞 2015 では最優秀脚本賞を受賞した舞台 「川辺市 ⼦のために」
観客から熱い支持を受け２度再演された⼈気の舞台を映画化‼︎

市子役を演じたのは、2016年公開「湯を沸かすほどの熱い愛」で第40回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞をはじめ、多くの映画賞を受賞している杉咲花さん。🫶

市子の恋人役 長谷川を演じたのは、『葛城事件』で第8回TAMA映画賞 最優秀新進男優賞を受賞された若葉竜也さん。

感情を震わす邦画に出会ってしまいました。

(以下多少のネタバレあり)

「ゴーン・ガール」のような雰囲気と杉咲花さんのファンというのもあり見に行ったのですが、良い意味で裏切られるような作品でした。

物語冒頭で 市子という人物は存在しない と長谷川は刑事から告げられる。
婚約を誓った市子が失踪した理由が知りたい長谷川は、過去のつながりを持つ人物に接触していく。

この作品は、出会う人々の視点から市子の人生が綴られ、そこから浮かび上がっていく真実を追うストーリーになっています。

＜迫真の演技＞
原作となった舞台版では、市子は登場せず、
市子に関わった人たちが「市子」の存在を語る構成になっています。
語られるだけの存在を実際に演じるのはすごく難しいことだったと思います。

杉咲花さんの演技が天才的なことは周知の事実ですが、
市子の今にも消えてしまいそうな儚さを繊細な仕草や言葉で表現され、今作もとても驚かされましたヽ(；▽；)ノ

特に印象的だったシーンは冒頭のプロポーズを受けて喜びながら涙を流すシーンです。

杉咲さんはそのシーンについてインタビューでこう語っていました。
“本番前に監督から“この時点で、市子はもう明日家を出ようと決めているのかもしれないです”と言われたんです。そうなってくると受け取り方がまた少し変わってくるなと思って。それを受けて長谷川くんに婚姻届けを渡された時、これ以上ないほどの幸福感と同時に引き裂かれるような痛みを覚えて、言葉では言い表せられないような感情になってしまったんです。

物語が進むにつれて市子の想像を超える悲劇の人生の
全貌が見え、それまでのカットの重みが変わっていきます。

終わった後に
改めて、あのシーンの市子はこんな感情だったのか
どのくらいの痛みを背負っていたのか
市子を抱きしめて守ってあげたくなります、

そして、
市子のように必死で生きている人が実際にいるということも私たちは
忘れてはいけないと考えさせられる作品でした。

映画「市子」ぜひ劇場でご覧ください。

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